商社株を見るなら、大引けの三菱商事+2.09%と指数差

大引けの日本株の商社株、三菱商事、日経平均、ドル円を6コマで整理した画像
大引けの日本株は商社株と三菱商事を中心に、日経平均、ドル円、確認ポイントを6コマで整理します。

三菱商事が指数系指標を上回った

8月21日の大引けは、三菱商事の強さが目立ちました。終値は4,794円、前日比+98円、+2.09%です。一方、日経平均は-0.30%、TOPIX連動ETFは+0.31%でした。

結論は、日経平均が下げる一方、三菱商事とTOPIX連動ETFは上げた、方向の分かれた地合いです。商社株の見通しを考える際は、日経平均だけで持ち株の強弱を決められません。ただし、三菱商事が上昇した理由までは今回のデータから断定できません。

数字は方向が分かれた

大引けの実数を並べると、三菱商事と二つの指数系指標の差がはっきりします。

項目 価格、指数値 前日比 変化率 8月13日比
三菱商事 4,794円 +98円 +2.09% -0.79%
日経平均 66,016.36 -200.43 -0.30% -3.36%
TOPIX連動ETF 424.1円 +1.3円 +0.31% -2.60%
ドル円 158.76円 +0.49円 +0.31% -0.35%

三菱商事は当日こそ上昇しましたが、8月13日からの7取引日では-0.79%です。1日の上昇だけで、継続的な上昇に転じたとは判断できません。

なお、TOPIXは指数そのものではなく、連動ETFの値動きです。市場全体の方向を見るための参考値として扱います。

日経平均だけでは足りない

三菱商事を持つ投資家にとっては、日経平均の下落より持ち株の値動きが強かった一日です。TOPIX連動ETFも+0.31%だったため、日経平均の-0.30%だけを見て日本株全体が一様に下げたと受け取るのは適切ではありません。

日経平均、TOPIX連動ETF、三菱商事の方向がそろっていないからです。日経平均への連動性が高い持ち株と、三菱商事では大引けの結果が異なりました。

一方、今回示されている商社株の個別データは三菱商事だけです。三菱商事の+2.09%を、商社株全体の上昇と広げて読むことはできません。

円安でも上昇理由は未確認

為替では、ドル円が前日終値158.276円から158.76円へ上がり、円安方向に動きました。商社株を見る際の確認項目にはなりますが、この為替変動が三菱商事の上昇を招いたという因果関係は示されていません。

資源価格、海外景気、配当の持続性に関する数値も、今回のデータにはありません。三菱商事に関する個別開示の表題や本文も示されていないため、会社固有の材料を理由にはできません。

確認できるのは、三菱商事が+2.09%、TOPIX連動ETFが+0.31%、日経平均が-0.30%となり、ドル円が158.76円だったことです。材料の推測と実際の値動きは分けて考える必要があります。

次は三つの水準を見る

最初に見るのは、三菱商事の前日終値4,696円です。次の終値がこの水準を上回るかどうかで、8月21日の上昇分が保たれているかを判断できます。

次は8月13日の4,832円です。現在の4,794円は、この水準を38円下回っています。4,832円を上回れば、8月13日からの7取引日の変化率はプラスに転じます。

指数では、日経平均の前日終値66,216.79と、TOPIX連動ETFの前日終値422.8円を見ます。両者の方向差が続くのか、それともそろうのかが、持ち株の地合いを測る手掛かりになります。

ドル円では、前日終値158.276円が基準です。ここを下回れば、8月21日に確認された円安方向は反転します。ただし、それだけで三菱商事への影響を決めることはできません。

条件が崩れれば見方も変わる

今回の判断は、三菱商事が日経平均とTOPIX連動ETFを上回ったという相対比較に基づきます。次の終値が4,696円を下回れば、8月21日の上昇分を失うため、当日の強さをそのまま引き継いだとは言えなくなります。

反対に、4,832円を上回れば、8月13日からの7取引日でマイナスだった流れがプラスへ変わります。この場合も、資源価格や海外景気を理由にせず、まず価格の変化として捉えるのが妥当です。

今後、資源価格、海外景気、配当方針、会社開示について確認できる数値や一次情報が示された場合は、価格だけに基づく現在の判断を見直します。それまでは、三菱商事と指数系指標の差を追う場面です。

参考データ