
訂正後も前回予想を上回る
フェローテックの業績修正は、訂正後も前回予想に対する上方修正です。ただし、7月22日に最初に示した数値と比べると、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益、1株当たり当期純利益が小さくなりました。営業利益600億円は変わりません。
訂正開示は7月22日19時35分で、大引け後でした。このため、同日の終値7440円、前日比+3.33%は開示前に形成された値段です。訂正への反応は次の取引時間に確認することになります。
売上高は3800億円に訂正
訂正後の予想は、売上高3800億円、営業利益600億円、経常利益550億円、純利益330億円です。
| 項目 | 前回予想 | 訂正後予想 | 増減額 | 増減率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3500億円 | 3800億円 | 300億円 | 8.6% |
| 営業利益 | 380億円 | 600億円 | 220億円 | 57.9% |
| 経常利益 | 360億円 | 550億円 | 190億円 | 52.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 230億円 | 330億円 | 100億円 | 43.5% |
| 1株当たり当期純利益 | 436.78円 | 626.69円 | ― | ― |
売上高の増加率8.6%に対し、営業利益は57.9%増えます。開示値から単純計算した営業利益率は、前回予想の約10.9%から約15.8%へ上がる計画です。数値上は増収だけでなく、利益率の改善も含んでいます。ただし、その理由は今回確認できた訂正文からは分かりません。
日経平均だけでは足りない
持ち株への影響を考える際は、日経平均だけで地合いを判断しにくい状況です。日経平均が下がる一方、TOPIX連動ETFは上昇しており、方向が分かれています。
| 指標 | 現在地 | 前日比 | 時点 |
|---|---|---|---|
| 日経平均 | 66115.6 | -0.18% | 7月22日大引け |
| TOPIX連動ETF | 420.3円 | +0.48% | 7月22日大引け |
| ドル円 | 163.10円 | -0.05% | 7月23日8時29分 |
| 日本10年国債利回り | 2.74% | +0.01ポイント | 7月22日 |
| フェローテック | 7440円 | +3.33% | 7月22日大引け |
日経平均とTOPIX連動ETFの向きが異なるうえ、フェローテックも前日は上昇しました。ただし、フェローテックの終値は訂正開示より前の数字です。持ち株に対する今回の材料の影響は、次の取引時間の株価と出来高を分けて見る必要があります。
材料は上方修正と数値訂正
開示表題は「(開示事項の訂正)2026年12月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」です。会社は、同日付で開示した業績予想の一部に誤りがあったとして、次のように訂正しました。
| 項目 | 訂正前の記載 | 訂正後 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 4000億円 | 3800億円 | -200億円 |
| 営業利益 | 600億円 | 600億円 | 変更なし |
| 経常利益 | 580億円 | 550億円 | -30億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 370億円 | 330億円 | -40億円 |
| 1株当たり当期純利益 | 702.65円 | 626.69円 | -75.96円 |
この表は前回予想からの増減ではなく、7月22日に最初に開示した数値と訂正後の比較です。訂正後も前回予想の売上高3500億円、営業利益380億円などは上回っています。
今回確認できた訂正文では、業績修正の理由に当たる本文が省略されています。売上高の増額要因、営業利益率が上がる理由、一時要因の有無は確認できません。したがって、どれが上方修正の主因かは断定できない段階です。
次は7440円と出来高を見る
次に見る数字は、前日終値7440円と前日の出来高123万2800株です。訂正開示が大引け後だったため、寄り付き後の株価と出来高を前日実績と比べることで、初めて市場の反応を確認できます。
業績面では、訂正後の売上高3800億円と営業利益600億円が今後の開示でも維持されるかが確認点です。ドル円163.10円、日本10年国債利回り2.74%は寄り前の市場環境を示しますが、今回の業績修正との直接の因果関係は確認できません。
理由の追加開示で判断は変わる
判断を変える第一の条件は、会社が売上高の増額要因、営業利益率上昇の内訳、一時要因の有無を追加資料などで示すことです。利益率改善の理由が分かれば、修正後の計画を評価する材料が増えます。
第二の条件は、3800億円、600億円、550億円、330億円、626.69円のいずれかに再訂正が出る場合です。第三は、次の取引時間の株価と出来高が判明し、開示後の需給を確認できた場合となります。それまでは、前日の上昇を今回の訂正に対する反応とは扱えません。